DEI施策に力を入れていると聞いて期待して入社したのに、
蓋を開けてみれば管理職や専門職として活躍している女性のロールモデルが極端に少ない。
そんな現実に直面していませんか?
「育休制度、使って本当に大丈夫なんだろうか?使ったら昇進から外されるのでは」
「時短勤務で復帰したら、重要なプロジェクトから外されてしまうのでは?」
「子育てをしながら、本当にキャリアアップできるのだろうか?」
こうした違和感を大切にしていただきたいです。
その上で、この記事では、本質的なDEI施策を見極めるポイントと、
他社の成功事例を紹介します。
あなたが今の会社で改善を提案するときに使える知識、転職先を選ぶときの判断基準、
そして自分自身でキャリアを切り拓く方法が得られるはずです。
キャリア相談はこちら
女性エンジニアの定着に不可欠なD&I施策の3大要素
制度があっても、使いにくい。
育休も時短勤務も整っているはずなのに、実際には使いづらい空気がある。
こうした職場で、女性エンジニアが長く働き続けるのは難しいでしょう。
制度が本当に機能するために不可欠な要素は、次の3つです。
- 仕組み化とテクノロジー活用 個人の努力や根性に依存せず、
働き方の多様性をシステムで担保する。 - 心理的安全性 制度の利用者が申し訳なさや不公平感を抱かない現場の空気づくり。
- 当事者参画 施策設計を人事任せにせず、現場の声を反映できる仕組みを作る。
DEI推進は一時的なコストではなく、技術組織の安定化そのものです。
技術革新の激しいIT業界において、優秀な人材の定着は競争力の源泉です。
多様な背景を持つ人材が長く働ける環境は、技術的な創造性を支え、
企業の成長を後押しします。
キャリア相談はこちら
目的なきDEI施策は形骸化しやすい
制度はあるのに、なぜ使いづらいのか。
その原因は、制度と現場の間に横たわる深いギャップにあります。
制度設計が現場のスピード感と合っていない
DEI制度が整備されても、日々刻々と状況が変わる開発現場のスピード感や、
アジャイルな働き方とうまく噛み合わないケースがあります。
例えば、短時間勤務制度ができたとしても、それが原因で重要なプロジェクトのアサインから外れたり、昇進・昇格の検討対象から無意識に除外されたりしてしまうと、
制度はキャリアの足かせと認識されてしまいます。
制度が現場の業務フローに組み込まれていないことが、最大の障害です。
制度利用を阻む現場の空気は意外と気が付きにくい
制度利用を阻むハードルは、心理的安全性の欠如に潜んでいることも少なくありません。
「私だけリモートで申し訳ない」
「定時で上がることで、周りに迷惑をかけているのではないか」
制度があるにもかかわらず、利用者がこのような申し訳なさを感じてしまう現場の空気が、
利用促進を阻害します。
これは、誰かが制度を利用した分を他の誰かが根性でカバーしているという構造が原因です。
DEIが推進されるべきは、個人の制約条件を前提とした上で、
チーム全体で業務のオーナーシップと成果を共有できる仕組みです。
キャリアパスが描けず、将来への不安が離職に繋がる
特に深刻なのが、ロールモデルの不在です。
育児や介護と両立しながら、マネージャーやアーキテクトとして活躍している女性エンジニアの存在が見えないと、自身のキャリアの将来を具体的に描くことができません。
特に、技術力が問われるエンジニア職において、いつか第一線から退くしかないのではという不安を抱えながら働くことになります。
これは、目の前の業務だけでなく、5年後、10年後の自分をどうデザインするかの手がかりがないという、根本的な問題です。
あなたの会社は変わつかもしれない―具体的な改善のヒント
ここからは、実際に働きやすい環境を実現している企業の具体的な仕組みを紹介します。
もし、「働き続けるために会社に提案したい…」と思っているなら、ヒントになるはずです。
提案すること自体が難しいと感じたら、それは転職を考えるタイミングかもしれません。
キャリアの透明化とロールモデルの可視化
・キャリアグラフを全社員に公開し、ライフイベント後の復帰パスを具体的に示した事例
従業員500名規模の外資系テック企業では、エンジニアの役職とスキルレベルをマトリクス化したキャリアグラフを全社員に公開しました。
特に画期的だったのは、このグラフ上に休業からの復帰者の平均的なスキルカーブを具体的に示したことです。
これにより、育休や介護休暇からの復帰後、どのようなペースでスキルを取り戻し、キャリアを再構築できるのかが可視化されました。
もしあなたの会社にこうした仕組みがないなら、転職先を選ぶ際の一つの基準として覚えておくとよいでしょう。
面接で「キャリアパスはどう可視化されていますか?」「復帰後のキャリア事例はありますか?」と質問することで、その会社の本気度が見えてきます。
・マネジメント職以外の専門職ロールモデルに焦点を当てた社内インタビューの仕組み
キャリアアップ=マネージャーと捉えられがちな中で、従業員300名規模の国内SaaS企業は、スペシャリストとしてのロールモデルに焦点を当てました。
四半期ごとに、育児や介護と両立しながら技術的な専門性を高め続けているエンジニアのインタビュー記事を社内ブログで公開。
具体的な働き方、技術選択の理由、キャリア上の意思決定のプロセスまで詳細に共有しました。
これにより、マネジメント職に興味がないエンジニアでも、専門性を深めるキャリアパスが明確になりました。
転職先を探す際は、社内ブログやテックブログで実際に働いている人の声が発信されているか確認してみましょう。
現場に負担をかけない仕組み化とテクノロジーの活用
・アサインメント管理ツールを活用し、個人の制約条件を明示・共有する仕組み
従業員200名規模の受託開発企業では、プロジェクトのアサイン時に、エンジニアが制約条件を登録できるアサインメント管理ツールを導入しました。
具体的には、プロジェクト管理ツールをカスタマイズし、以下のような情報を登録できるようにしました。
・稼働可能時間帯
・リモート/出社の希望
・スキルセットと学びたい技術領域
・現在の負荷状況
この情報は、プロジェクトマネージャーがアサインを検討する際に参照され、個人の制約条件を踏まえた上で最適なチーム編成が可能になりました。
重要なのは、これが個人の申告ベースではなく、システムとして組み込まれていることです。
既存のプロジェクト管理ツールをこのように活用できないか考えてみる価値があります。
小規模なチームから試験的に始めることも可能です。
・非同期コミュニケーションを徹底し、コアタイム依存を解消した事例
従業員100名規模の欧米のフルリモート企業では、
非同期コミュニケーションの徹底が働きやすさにつながっています。
非同期コミュニケーションとは、リアルタイムでの応答を必須としないコミュニケーション方法のことです。
具体的には、チャットでの即レス不要のカルチャーを明文化する。
重要な決定事項はドキュメントツールに記録し、後から参照可能にする。
会議は最小限に抑え、議事録と決定事項を必ず文書化する。
コードレビューは非同期に実施する。
これにより、育児や介護で特定の時間帯に稼働できないエンジニアでも、
自分のペースで業務を遂行でき、チームへの貢献度が可視化されるようになりました。
転職先を選ぶ際は、同期的なコミュニケーションにどれだけ依存しているか確認しましょう。
当事者が企画・運用を担うコミュニティ運営
・コミュニティ活動を業務時間内に認めた企業の事例
従業員400名規模の成長中のSaaS企業では、女性エンジニアが中心となって立ち上げた
Women in Techコミュニティの活動を、正式な業務として認めました。
具体的には、月に4時間までコミュニティ活動に充てることを業務時間として認め、
活動内容を人事評価にも反映。
コミュニティ運営も技術的な貢献と同等に評価されるようになりました。
活動内容は、新入社員や中途入社の女性エンジニアに対し、
先輩女性エンジニアがメンターとして伴走する制度を、コミュニティ主導で設計。
人事主導ではなく、当事者が設計したことで、実際に現場で機能する制度になりました。
また、四半期ごとに、コミュニティメンバーから集めた課題や要望を、
人事部門や経営層に直接提案する場を設置しました。
転職先を探す際は、社内にこうしたコミュニティが存在するか、
そして業務として認められているかを確認してみましょう。
それが認められている企業は、DEIに本気で取り組んでいる可能性が高いです。
環境改善と並行して取り組むべき自己成長戦略
環境改善を会社に依存せず、自らのキャリアを切り拓くための自己成長戦略を持つことも重要です。
ロールモデルが不在でもキャリアを描く方法
社内にロールモデルが不在でも、キャリアパスを描くことは可能です。
その鍵は、外部コミュニティや異業種交流にあります。
Women In Tech系の外部コミュニティに参加し、他社の女性エンジニアのキャリア事例や悩みを共有する。
技術カンファレンスに積極的に参加し、自社にはない専門知識を持つエンジニアとのネットワーキングを行う。
外部の事例を知ることで、自分の課題は自分の会社特有のものではないと客観視でき、
また、将来的に転職する際の市場価値を測る指標にもなります。
WAKE Careerも、そうしたコミュニティの一つです。
技術勉強会やキャリアトーク、アーカイブ動画の視聴、女性エンジニアとの1on1など、転職を考えていない人でも利用できるコミュニティ機能が充実しています。
イベントやSlackコミュニティを通じて、孤独を感じることなく、縦のキャリアパスと横のつながりを
同時に作ることができます。
WAKE Career登録はこちら
アピール力の壁を乗り越えるためのTips
当社がこれまで多くの女性エンジニアと面談してきた中で、
このように自分を正当に評価・アピールできない方と多く出会いました。
「私一人の力ではない」
「できて当たり前のことだから成果として書けない」
自身の功績を控えめに評価してしまう。
自分の市場価値を低く見積もってしまう。
こうした傾向は、あなただけのものではありません。
ある方は、WAKE Partner(キャリアアドバイザー)との対話を通じてこう気づきました。
「年収は低くても仕方がないと思っていました。子供を持つ女性へのバイアスがあると感じていたので、自分から低く設定していたんです。でも、キャリアチェンジに向けての努力と、これまでの実績から見て、もっと高く年収を設定していいと言われて、ハッとしました」
WAKE Careerのおかげで自分のスキルを低く見積もっていたことに気づけた。エンジニア転職者インタビュー|WAKE Career -ウエイクキャリア-|女性エンジニア向けハイスキル転職🌊
WAKE Careerは、単なる転職支援ではなく、
あなたのキャリア観そのものを整理する伴走者です。
IT業界の技術的な実績の評価軸を理解しているからこそ、経験を正当に評価できる。
企業への推薦時には年収情報を提示せず、履歴書も出しません。
年齢や性別、過去の年収といったバイアスを排除し、
スキルと経験だけでフェアに評価される仕組みを整えています。
日々の業務で何を達成し、それが会社にどんなインパクトを与えたかを数字とともに記録する習慣は大切です。
ただし、それでも自分の価値に自信が持てないとき。
そんなときこそ、プロの視点であなたの市場価値を客観的に示してくれる人に頼ってほしいと思います。
キャリアの選択肢を広げるための技術投資
特にAI、クラウドコンピューティング、DevOpsなど、今後も需要が高まり続けえる技術領域の学習はどのタイミングであっても非常に重要なのはみなさんお分かりの通りだと思います。
業務でなかなか時間がとれない、という場合は関心のある領域のコミュニティや勉強会に参加するのもおすすめです。
聞き流すだけ、コミュニティのやり取りをみているだけでも巻どころが掴めるようになったり、
学習意欲が高まったタイミングで本腰を入れて自己投資できるようになります。
よくある質問
Q1: D&I施策が成功している企業は、女性採用にも力を入れているものですか?
A:はい、多くの場合、両輪で力を入れています。
しかし、重要なのは採用目標ではなく採用体験と定着です。
DEIが成功している企業は、採用プロセスにおいて、女性面接官をアサインする、
評価基準におけるバイアスを排除するなどの施策を講じています。
そして何より、入社後の環境が整っているからこそ採用も成功するという視点を持っています。
WAKE Career に求人掲載している企業様のほとんどがDEI診断を受けその結果を公表しています。
ぜひWAKE Partner(当社キャリアアドバイザー)にもご相談ください。
Q2: 制度を提案しても予算がないと言われる場合、現場エンジニアとしてどう動けばいいですか?
A: 草の根活動から実施することをおすすめします。
まずはDEIの理念に賛同してもらえる仲間を見つけることから始めます。
会社ごとにどんな制度やカルチャーがあるべきか、個別の正解があり、
どこから取り組むべきかは千差万別です。
また、もし人事や採用担当がDEIを積極的に取り組みたいと考えている場合は、
現状を理解するためのアセスメントを受け、何かを改善すべきか明らかにすることが重要です。
Q3: フリーランス含め、働き方の選択肢を広げるためのキャリアアップ戦略は何ですか?
A: フリーランスや複業といった多様な働き方を目指すなら、
専門性とポータビリティの高いスキル」の習得が必須です。
特に、クラウド環境構築、SRE、特定のAIフレームワークの深い知識など、
市場価値の高い技術に特化して学習しましょう。
また、コミュニティ活動やOSSへの貢献などを通じて、社外での実績を積み上げ、
ネットワークを構築しておくこともキャリアアップに有効です。
まとめ
この記事では、DEI施策が本当に機能するための要素と、
他社の具体的な成功事例を紹介してきました。
働きやすい環境には、仕組み化とテクノロジー活用、心理的安全性、当事者参画という共通点がありました。
転職先を選ぶ際は、こうした要素があるか確認してみてください。
あなた自身のキャリアを護るために、まずは社外のロールモデルを探し、
自分の実績を客観的に記録し、技術的な自己投資を怠らないことから始めましょう。
今日の記事で知った成功事例を、あなたの職場に置き換えて考えてみてください。
改善提案ができそうなら試してみる。
難しそうなら、転職先を選ぶ際の判断基準として覚えておく。
あなたの「ロールモデル不在」の悩みを具体的な行動に変える一歩
この記事で知った成功事例や、あなたの会社特有の課題について、
「自分の会社ならどう活かせるか?」
「転職すべきか、改善提案すべきか?」
といった具体的な戦略を専門家と一緒に練ってみませんか?
WAKE Careerでは、現役エンジニア経験者があなたのキャリアの悩みを深く理解し、
具体的なアクションプランを提案します。
WAKE Careerはあなたの挑戦を応援します。



コメント